魔物図鑑:トレント FOREST&FORTUNE

危険度
★★★☆☆(攻撃性は低いが、行動そのものが脅威となり得る)

目次

【特徴】

トレントは、巨木の姿をした大型の魔物であり、単体でありながら森そのものと化すことがある特殊な存在です。
その身体は長い年月を経た樹皮や根、苔やつる草に覆われており、一見するとただの古木や丘と見間違うほど自然と同化しています。

最大の特徴は、トレント自身が“生きた構造体”として森全体に作用する点です。
彼らが根を下ろす森では、地形そのものがゆるやかに、しかし確実に動いており、冒険者が進めば進むほど方角を見失い、もと来た道が消え、知らぬうちに危険地帯へ誘導されてしまうことがあります。

これは単なる地形のトリックではなく、トレント自身が森の神経系のように働き、侵入者を見つめ、試し、時に排除していると考えられています。

また、森そのものが常に姿を変える不定形の存在であることから、地図や戦略といった手段は長期的には通用しません。こうした環境の特性により、大規模な探索部隊は補給路の確保が困難で、帰還率も著しく低下する傾向があります。過去に行われた大規模な調査遠征でも、物資の枯渇と進路の喪失により、多数の犠牲を出したという記録が残っています。

トレントは言葉を発しませんが、その行動には一貫した意図が感じられ、明確な自我を持っていると考えられています。
敵意を示す場合もあれば、静かに見逃すこともあり、その判断基準は不明です。
ただし、トレントを無視して奥地に踏み込んだ者が消息を絶つ例は多く、彼らの“沈黙”を安全と誤認してはなりません。

【生態】

活動は極めて緩慢で、日中はじっと静止したまま動かず、まるでただの巨大な木のように見えます。
しかし夜間になると、風もないのに枝葉が揺れたり、地形が変わったように感じられたりといった不可解な変化が観測されることがあります。

これらはトレントの無意識的な活動の表れであるとも、意図的に侵入者を迷わせているとも考えられており、いずれにせよ森に足を踏み入れた時点で、既にトレントの影響下にあるという認識が必要です。

イラストレーター:7913

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