アダマンタイトの罠 FOREST&FORTUNE
森の奥深くで、ひときわ目立つ木箱が見つかった。
その前に立つのは、3人の冒険者。鋭い目つきの戦士、いたずらっぽい盗賊、そして慎重な性格の魔法使いだ。
「なんか……怪しいな。こんな場所に、あんな派手な箱があるなんて」
戦士が腕を組み、木箱を睨む。
「でも、開けてみないとわかんないだろ?お宝だったらどうする?」
盗賊が軽やかな足取りで近づいていく。
「まーた罠だったってオチじゃないでしょうね」
魔法使いが眉をひそめながらも、杖を構えて周囲を見張る。
箱を開けた盗賊が、目を見開いた。
中にあったのは、キラキラと光り輝く宝石の山。
その中央に、ひときわ眩しい光を放つ結晶が鎮座していた。
「見てよ、コレ……アダマンタイトだ!」
戦士と魔法使いも箱を覗き込む。
「伝説の鉱石、まさか本物が……」
「これがあれば、もう貧乏暮らしとはオサラバね!」
盗賊は手を伸ばし、アダマンタイトを掴み上げる。
その瞬間だった。
カチリという金属音。続いて、ガコンという不穏な振動。
「……やば」
足元の地面が突然崩れ、3人は悲鳴とともに落下する。
魔法使いはとっさに浮遊の魔法を唱え、戦士は反射的に木の根にしがみつき、盗賊は落ち葉まみれの斜面に転げ落ちて止まった。
「全員無事!?」
魔法使いが叫ぶと、斜面の下から盗賊の声が返ってきた。
「なんとかね!でも……」
見上げると、盗賊の手にあったはずのアダマンタイトは、淡い光を残して消えていた。まるで幻だったかのように。
「消えた……!」
「罠か……よくできてるな」
戦士が苦々しくつぶやくと、魔法使いも肩を落とす。
「これで大金持ち、なんてうまい話あるわけないわよね」
盗賊が苦笑しながら立ち上がり、服の泥を払い落とした。
「ま、また探せばいいでしょ。またいつか、もっとマシなやつが見つかるさ」
3人は顔を見合わせ、苦笑いを浮かべた。
森の奥から、ひゅう、と風が吹く。
それはまるで、試練の続きを用意しているかのようだった。
【イラストレーター】
叶山カノ
イラスト・漫画・小説書き お仕事受付中 占いもする 今色々模索中です
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【文章】
SATO TAKERU

